ADHD傾向の人が成功するための一つの働き方として「フリーランス」があります。
ひと昔前は終身雇用が当たり前で、高校や大学を卒業したら会社員として雇われ、定年まで働き続けることが一般的でした。
しかし、近年働き方にも多様性が生まれたことにより、会社に雇われることなく仕事をするフリーランスも増えてきました。
ADHDにとってはフリーランスとの相性が良いとされています。
フリーランスとは
フリーランスとは、『特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人』のことを言います。(Wikipediaより引用)
プログラマーやデザイナーなどのクリエイターがフリーランスとして活躍するイメージが一般的ですが、小説家や作家などもフリーランスとして出版社と契約している人もいます。
また、芸能人の中にも事務所に所属していないフリーランスとして活躍している人もいます。
ADHDがフリーランスになるメリット
それでは、ADHDがフリーランスになることで得られるメリットは何があるのでしょうか。
仕事の自由が手に入る
一つ目は自分がどんな仕事をするのか選択する自由が手に入ります。
会社に雇われている身では、会社や上長から仕事を与えられることがほとんどです。
仕事を受ける側としては拒否権がないため、自分の好き嫌い関係なく仕事をしなければなりません。
ADHDにとって、嫌いな仕事ほど苦痛でつまらないことはありません。
苦痛でつまらないということはそれだけ生産性も下がり続けてしまいます。
フリーランスになることで、どんな仕事を受けるのかは自分の判断になります。
もちろん生活しなければいけないので、この仕事も嫌いあの仕事も嫌いというわけにはいきませんが選択の自由度は高くなります。
仕事時間の自由が手に入る
二つ目は自分が何時から何時まで仕事をするのかを選択する自由が手に入ります。
ほとんどの会社は定時という決まった仕事時間があります。
日本の場合は、9:00〜18:00が一般的です。
その時間に全力で仕事ができる人ならば良いのですが、人によってはもっと朝からの方が良かったり、もっと遅くからの方が生産性が高くなる場合があります。
会社員として働く場合は、ほぼ強制的に周りと同じ時間に働かなければいけませんが、フリーランスならばそんな決まりはなくなります。
自分が一番働きやすい時間に働きたいだけ働くことができます。
ADHDの場合は「過集中」という他の人よりも集中し続けることができる特性が備わっています。
この過集中を最大限に利用するには、周りの仕事サイクルに合わせるのではなく、自分だけの仕事サイクルで仕事を行った方が良いです。
仕事場所の自由が手に入る
三つ目は仕事を今の自分が一番集中しやすい場所で行う自由が手に入ります。
会社員の場合は、基本的に会社のデスクで仕事を行います。
しかし、周りがうるさかったりしていつものように集中できない場合があります。
集中できないことは、ADHDにとって致命傷で、集中できない時はとことん仕事が進みません。
それでも会社員として働いているうちは一定の仕事場所から離れることができません。
フリーランスになることで、自分が仕事をしないといけない場所が固定されることはなくなります。
仕事ができれば自宅でもいいし、カフェでもいいし、公園のベンチでもよくなります。
ADHDにとって集中できる場所をいつも確保できる環境は、仕事の生産性を最大限にあげるために必要なことです。
ADHDがフリーランスになるデメリット
ここからはフリーランスになることで発生するデメリットについてご紹介します。
精神的自由がなくなる
会社員であれば固定給といわれる確実に支払われる給料が約束されます。
少なくても、手に入るお金が最低限でもいくらかある状況は精神的に安心できます。
しかし、フリーランスになると固定給がなくなります。
もしかしたら100万円儲けることができるかもしれないし、0円かもしれないという不安が付いて回ります。
ADHDにとって、精神的な安定というものは幸せな生活を送るために大切なものです。
フリーランスに転身する際は、貯金がある程度あることや、一定のお金を得ることができる収入源を確保した上で行う方がいいかもしれません。
スケジュールを自分で管理しなければならない
ADHDはスケジュール管理がとても苦手です。
仕事としてのスケジュールは、会社員であれば周りの助けによってカバーできますが、フリーランスになってからの仕事のスケジュールは自分一人で全て把握して忘れないようにしないといけません。
もし納期を間違えており納品が遅れてしまったり、打ち合わせの日程を間違えていると顧客からの信用度にも影響してしまいます。
ADHDのフリーランスにとっては、スケジュール管理をどうするかは大きな課題の一つです。
うっかりミスが重大なミスに繋がる可能性がある
スケジュール管理と同様に気をつけなればいけない点として、ADHDにとってうっかりミスをどうなくすかを考えなければなりません。
会社員として働いているのであれば、顧客に提出する前に上長に確認をしてもらうことが可能です。
しかし、フリーランスとして働くのであれば、自分がしてしまったうっかりミスを自分で見つけなければ、そのうっかりミスが後々重大なミスになってしまう可能性もあります。
自分がうっかりミスをしてしまう原因や傾向を分かった上でいかにミスを見つけられるようにするかが重要です。
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