以前の記事で、「発達障害が空気を読めないと思われる理由」についてご紹介しました。
ただ中には周りにどのように思われているのか気になってしまう挙句、逆に空気を読みすぎて気疲れしてしまう方もいるかと思います。
ADHDが空気を読みすぎてしまう要因について考えていこうと思います。
コミュニケーションが苦手なわけではない
そもそもADHDは発達障害の一つではありますが、発達障害の人が全員コミュニケーションが苦手なわけではありません。
ADHDも直接的にコミュニケーションが苦手という特性はありません。
ASD(アスペルガー障害)の人のなかには、コミュニケーションが苦手という特性が強く出てしまう人もいますが、全員ではありません。
それにも関わらず、世間的には「発達障害 = コミュニケーション不足」というイメージがあります。
このイメージは発達障害側としてもわかっているつもりです。
そのため、「自分が少しでも空気を読まないような行動をしてしまうと『空気が読めないやつ』と認識されてしまうのではないか」と過剰に考えてしまいます。
衝動性を抑えようとしてしまうため
ADHDの特性として「衝動性」があります。
「衝動性」の特性が強いと思ったことをすぐに口に出してしまうなどの、考える事よりも先に行動してしまうことがあります。
それによって、言わなくても良いことまで言ってしまい「空気が読めない」と思われることもあります。
しかし、「衝動性」の現れ方は人それぞれで、思ったことを口に出してしまいそうになっても一旦ストップをかけられる人もいます。
そんな弱めの「衝動性」の方は大変で、思わず口に出してしまいそうになることを止められるのは良いのですが、別に言っても良いだろうと思うことまで、「これを言ったら何か思われてしまうのかな」と考えてしまいます。
自分の発言に何回も自問自答してしまうとそれだけで疲れてしまいますね。
多動性を抑えようとしてしまうため
ADHDの特性として「多動性」というものもあります。
「多動性」は良く言えば行動力がある、悪く言えば先走ってしまうような特性のことです。
「空気が読めない」と思われる原因には、「言葉」によるものと「行動」によるものがあります。
多動性の特性が強くなってしまうと、先走りによる「行動」で空気が読めないと思われてしまう場合があります。
多動性に関しても衝動性と同じで、人によって特性の現れ方は様々です。
すぐにでも動き出したいけれども、「自分だけ行動に移すと周りには協調性がないと思われてしまうのではないか」と思ってしまい、逆に行動に移すことができない人もいます。
しかし、行動を抑制するということは自分がしたいことと逆のことをとっているためストレスは溜まります。
周りに合わせようと努めるだけで普通の人よりも疲れてしまうこともADHDの特性上考えられます。
まとめ
ADHDの中には、自分のしたいことはあるけれども、それをしてしまうと周りに空気が読めないと思われてしまう可能性があると、強制的に自分のしたいことを抑制する人もいます。
そうすると、周りの空気を読もうとして読みすぎてしまい、気疲れしたりストレスが溜まったりしてしまいます。
これはADHD側としてはなかなか改善しようとしても、本人は善意で行っているので改善できない場合が多いです。
そのため、一番の改善策は自分のことを周りに理解してもらうように努めることで、気疲れする場面を少なくできるのではないかと思います。
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