ADHDやASDなどの発達障害者はそれぞれの特性に加えて感覚過敏で困っている場合があります。
発達障害じゃなくとも内心では感覚過敏で困っている方も多いかもしれません。
そんな感覚過敏ですが、発達障害と同じで外見だけではわかりません。
今回の記事では「感覚過敏」についてご紹介します。
感覚過敏とは
人間には視覚・聴覚・触覚・味覚・臭覚といったように外部からの刺激を感じる機能があります。
通常は外部からの刺激を脳が正常に受け取ります。
感覚過敏の場合は、外部からの刺激を異常に強く感じてしまったり、ある特定の刺激に嫌悪感を感じてしまいます。
中には自分で対処できる場合もありますが、周りの理解を得なければいけない場合もあります。
また、感覚過敏は『慣れ』で克服できるようなものでは無いので周りも無理強いするようなことはやめていただくようお願いします。
視覚過敏
目から入る情報に対して過敏になってしまいます。
- 光が眩しい
- テレビやスマホなどの電子情報が苦手
- 嫌悪感を感じる色の組み合わせがある
- 人混みや回転するものを見ると疲れる
対処法
視覚から入る情報に過敏なため光が苦手ならばサングラス、パソコンの映像が苦手ならブルーライトカット眼鏡をかけるなどの対処ができます。
色の見え方に違和感を感じる場合は色覚補助メガネやコンタクトを試してみることもおすすめします。
人混みなどの情報量が多いものを視ることが苦手ならば、極力大通りを避けて目的地まで着くように工夫をしましょう。
周りの配慮
何かを視ると疲れやすいのであれば、定期的に休ませてあげてください。
一緒に出掛ける際には人混みの多い場所を避けたり、寄り道をせずに目に入る情報量を減らしてあげてください。
聴覚過敏
耳から入る情報に過敏になったり異常に反応してしまいます。
- いきなり後ろから話しかけられることが苦手
- 大きな音や特定の音が苦手
- 周りが騒々しいと集中できない、疲れる
- 生活音が異常に気になる
対処法
大きな声や突然の音などを対処するにはやはりイヤホンやヘッドホンすることが効果的です。
イヤホンやヘッドホンをすることでいつもは360度から聴こえてきた音をカットすることが出来ます。
AirPodsProなどのノイズキャンセリング機能があるものを選択することも候補にしてみてください。
周りの配慮
嫌いな音を把握することは難しいですが、大きな音や声をいきなり出すことはある程度配慮できるかと思います。
また、後ろからいきなり話しかけられることに驚いてしまう人もいるので、そんな人には正面に立って話しかけるようにしてみてください。
触覚過敏
肌に何かが触れていることが苦手だったり、服の肌触りや着心地にこだわりを持っています。
- 衣服の着心地にこだわりがある
- 手がベタベタになったり液体がつくことが苦手
- 握手などの肌の接触が苦手
- 急に触れられると驚く
- 温度や痛みに対して鈍感・敏感
対処法
衣服はなるべく着心地を確認してから買うようにします。
Tシャツなどの購入前に着ることが出来ないものは肌触りだけでも確認して、気に入ったものがあればリピートするのも手です。
ヘインズのTシャツは着心地や値段の観点からみても評価が高いので一度試してみてはどうでしょうか。
周りの配慮
触覚過敏の中にはいきなり触れられることにびっくりしてしまったり、嫌悪感を抱いてしまう人がいます。
これは恐らく慣れるものでは無いので周りの気遣いが必要です。
味覚過敏
何かを食べたり、飲んだりする際に感情に反応してしまうことがあります。
アレルギーというわけではなくても慣れるものでもありません。
- 特定の味が大好きもしくは大嫌い
- 味の微妙な変化に敏感
- 特定の食感が苦手
対処法
嫌いな食べ物や苦手な食感のものは無理に食べないようにして、問題なく食べられるものだけを食べましょう。
外食をする場合でも事前に店員さんに苦手な食べ物や食感があることを伝えることで対応してくれるかもしれません。
周りの配慮
自分の好き嫌いを相手に無理強いさせない、相手が嫌いなものがあることを把握しているのであれば外食の店選びの際に配慮するなどの行動をとることが出来ます。
臭覚過敏
鼻から受け取る匂いに敏感です。
- 特定の匂いが苦手
- 匂いに敏感
- 特定の匂いもしくは無臭が好き
対処法
一番簡単な方法が、外出する際にマスクを着けることですね。
最近ではマスクでも様々な匂いがあると思いますので自分が好き、もしくは不快にならない匂いのものを選びましょう。
身に着けるものや家に置くものは購入前に匂いを確認しましょう。
周りの配慮
自分にとっては気にならない場所でも、人によっては嫌いな場所があります。(花畑、魚市場、パチンコ店など)
事前に行く場所について教えてくれると助かります。
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