発達障害でよく耳にする症状として、ADHDとアスペルガー障害(自閉症スペクトラム)があります。
では、この二つの発達障害はどのような違いがあるのでしょうか。
ADHDの特徴
最初にADHDの特徴を紹介します。
ADHDの特徴として「不注意」、「多動性」、「衝動性」の3要素があります。人によって3つの要素が均等に現れる場合もあれば、どれかに偏って現れる場合もあります。
不注意
- 集中力がない
- が散りやすい
多動性
- じっとしていられない
- 落ち着きがない
衝動性
- 順番を待てない
- 考える前に実行してしまう
アスペルガー障害の特徴
次にアスペルガー障害(自閉症スペクトラム)の特徴を紹介します。
コミュニケーションの障害
- 細かいニュアンスが理解できない
- 会話のキャッチボールができない
アスペルガー障害の特徴としてコミュニケーション障害が見られます。
話の中で「もっとしっかりしてよ」と言われも『しっかり』という曖昧な表現の意味がわからなかったり、相手が話してきた内容から自分が何を求められているのかわからず、見当違いなことを話してしまいます。
ADHDの場合はコミュニケーション能力がないわけではありませんが、相手が話している時でも会話を被せて話し始めてしまいます。
社会性の障害
- 空気が読めない
- アイコンタクトができない
周りが意図的に話さなかったことも口に出してしまい空気が読めないと思われてしまいます。また、アイコンタクトも苦手なため話を聞いているつもりでも相手にとっては上の空だと思われてしまいます。
ADHDは良好な人間関係を築きたいと思っているのですが、つい衝動性が先行して喋りすぎてしまいます。
想像力の障害
- 決まった手順を変えられない
- 興味の対象が狭い
アスペルガー障害の人にはそれぞれ自分なりに決まった手順(ルーティーンのようなもの)があり、その順番を変えたり途中で手順にない作業を差し込んだりすることが苦手です。例えば「朝起きたらまず顔を洗う」という手順の間に「顔を洗う前に朝ごはんを食べる」ことを差し込まれても納得できません。
また、自分が興味を持った対象に対しては集中できますが、興味を持つ対象が他の人よりも極端で狭いことが特徴です。
ADHDも一つのことにのめり込む事はありますが、同時に飽きっぽいのですぐに興味の対象が変わってしまいます。
決まった手順や動作に固執することもあまりありません。
感覚の異常
- 五感のうち一部の感覚に異常に敏感
触覚が敏感な人は自分にあう洋服しか着れず、嗅覚や味覚が敏感な人には食べ物の好き嫌いが激しかったりします。
この点で言えば、ADHDはそこまで感覚にこだわる事はありません。
協調運動が不得意
- 体をうまく動かすことが苦手
- 器用な動きが苦手
体を思うようにうまく動かすことができないので、スポーツなどがうまくできません、また繊細さが重要となる作業が苦手です。
ADHDの場合は動きや手先が不器用という事はありません。
まとめ
ADHDとアスペルガー障害の特徴をまとめました。
ただ、ADHDとアスペルガー障害はどちらも発達障害なので、どちらの症状がある方も多く完全な区別は難しいです。
特にアスペルガー障害の約半数はADHDとも言われています。
自分が発達障害かもと感じた時はどちらの面からも調べた方が良いかもしれません。
コメント
[…] ADHDとアスペルガー障害(自閉症スペクトラム)の違い発達障害でよく耳に… […]