僕はADHD傾向があることを知ったと同時に軽い鬱症状を発症しているとの診断を受けたことがあります。
ADHDを始め発達障害の方は、鬱病などの二次障害を発症した方もいるかもしれません。
実際の調査結果なども絡めてADHDが二次障害として鬱になりやすいのかを考えていきます。
実際の調査結果からもADHDは鬱になりやすい
2006年のアメリカの調査によると、大人のADHDの38%に気分障害(鬱や双極性障害)が見られ、47.1%に不安障害(パニック障害など)が見られました。
鬱障害だけでも全体の18.3%に見られたそうです。
ちなみに日本で過去1年間にそれぞれの病気になった人の割合は、気分障害が3.1%、不安障害が4.8%、鬱障害が2.9%とのことです。
国や算出方法が違うため一概に言うことは出来ませんが、鬱になる割合が全体では33人に1人なのに対してADHDでは5人に1人なので、一般の人よりもADHDの人の方が気分障害や不安障害になってしまいやすいと言えます。
なぜADHDは鬱になりやすいのか考えてみた
ではなぜADHDは鬱になりやすいのか、僕の経験やADHDの特性などから考察していきます。
「自分は出来ないんだ」と思ってしまう
鬱になってしまう原因の多くは周りからの評価が悪いことと自己肯定感の低さによるものです。
ADHDの人は社会人になってから、ケアレスミスの多さやタスク管理が出来ないことで周りから怒られることが多くなります。
本人からしたら改善しようと頑張っているはずなのに、改善どころか悪化してしまうこともあります。
結果的に自分のことを周りだけでなく自分自身も信じることが出来なくなり、鬱症状や他の障害が発生してしまいます。
他人に気を使いすぎてしまう
ADHDの人は時に異常なほど他人に気を使いすぎてしまうことがあります。
最終的には友達や家族にも無意識に気を使うようになります。
「気を使う」ということは相手に対して注意を払ったり、相手のペースに合わせる必要があります。
これが特定の人限定ならば誰でもありますが、家族も含めて全員に気を使うとなると気疲れしてしまいます。
心身ともに疲れているので些細なことでも大きなダメージになり結果的に鬱になってしまいます。
鬱になるまでとはいかなくても打たれ弱くはなっているはずです。
他人の目を気にしすぎてしまう
ADHDの人は様々なところに意識が散ってしまいます。
そのため誰かが自分の方を向いていると「なんか変なのかな?」「陰口を言われているのかな?」と必要以上に不安になったり人の目を気にしてしまいます。
またADHDの中には感覚過敏がある場合もあり、必要以上に周りの目線や行動が気になってしまう方もいます。
この場合は相手にどう思われていようとも勝手に自分にストレスをかけ続けてしまい、精神が消耗していってしまいます。
まとめ
一人でいる時は自己肯定感の低さで押しつぶされそうになり、
誰かといる時は気を使いすぎて疲れてしまい、
外では他人の目が気になりすぎてストレスが蓄積します。
これらのことからADHDは常にストレスを抱え続け、リラックスできる場を作ることが苦手です。
ストレスを抱えやすい特性が多いことからADHDは鬱病になる確率が高くなるのでは無いかと思います。
コメント