カサンドラ症候群とは?ASDやADHDとの関係

その他の症例

はじめに、この記事はパートナーや家族に発達障害者がいる方に向けてになります。

ASDやADHDなどの特性は当人とっては生きづらさを感じることがあります。
ただ、もしかしたら当人だけでなくパートナーや家族にも影響を与えている可能性があります。

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カサンドラ症候群とは

カサンドラ症候群とは、パートナや家族など身近にいる人がアスペルガー障害であることが原因で、コミュニケーションが十分に取れず、心身的なストレスから不安障害やうつ状態などの心身障害が起きている状態を指す言葉になります。

「身近な人間関係での不条理な状況に置かれ、社会から理解してもらえない」ことによる状態を指す言葉として、心理療法家のシャピラによって名付けられましたが、正式な疾患名ではありません。

カサンドラ症候群の特徴としては以下のような要素があります。

  • 少なくともいずれかのパートナーに、ASD特性などによる、共感性や情緒的表現の障害がある
  • パートナーとの関係において情緒的交流の乏しさを起因とした激しい対立関係、精神または身体の虐待、人間関係の満足度の低下がある
  • 精神的もしくは身体的な不調、症状(自己評価の低下、うつ状態、罪悪感、不安障害、不眠症、PTSD、体重の減少など)がある

カサンドラ症候群の原因

カサンドラ症候群は人と人の関係性から生じる状態なため、原因やきっかけは多岐に渡ります。
しかし、以下のようなことが大きな原因になることは共通しています。

  • ASDのある家族やパートナーとのコミュニケーションの乏しさからの関係性の悪化
  • 関係性の悪化をパートナーも周囲も理解されず、当人だけが苦しみを抱えてしまう状況に置かれる

また、当人だけが苦しみを抱えているため他の人からは問題に対して軽く扱われてしまったり、逆に批判や否定をされることで、さらに強いストレスになる可能性もあります。

ADHDとアスペルガー障害(自閉症スペクトラム)の違い
発達障害でよく耳にする症状として、ADHDとアスペルガー障害(自閉症スペクトラム)があります。では、この二つの発達障害はどのような違いがあるのでしょうか。ADHDの特徴最初にADHDの特徴を紹介します。ADHDの特徴として「不注意」、「多動

カサンドラ症候群の治療や対処法

カサンドラ症候群の治療法として、実際に症状として現れてしまっているうつ症状や不安障害に対しては、薬物療法や認知行動療法などの対策が可能です。

対処法としては以下のような方法が考えられます。

ASDの特性について知る

アスペルガー障害(ASD)のある方の特性や苦手なことなどを知ることが大切です。
特性を知ることで、ASDに対する理解を深め、円滑なコミュニケーションを行う際に役立ちます。

また、ADHDの方でも部分的にASDの特性が現れることもあります。

お互いの行動原理を理解する

それぞれの行動や言動に対して認識の食い違いがあるかもしれません。
話し合いをし、お互いの行動に関する認識を合わせるようにしましょう。

距離を置くなどの関係性を変えてみる

現在の状態では関係性が改善しないかもしれません。
一度、お互いに距離を置くなどして、関係性を変えてみることも方法としてはあります。

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